白い薔薇が咲く場所

都内在住大学生文月によるブログです。主に小説、思ったことなどを書きます。

新しい小説

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梶浦由記の素晴らしい詩について/歌詞重視で選んだオススメの曲

皆さんはメロディーと歌詞、どちらで曲を好きになるでしょうか?

僕は断然歌詞派です。ミュージシャンや作曲家の考え、品性といったものは歌詞を見ればすぐにわかると思っています。

 特に梶浦由記さんの歌詞は素晴らしく、綺麗で情緒的な美しいものが多いです。

そもそも梶浦由記さんとは?

梶浦由記さんといえばアニメやゲームが好きな方であれば一度は名前を目にしたことがあるでしょう。

石川智晶さんと組んでいたsee-sawや、声優の南里侑香さんをボーカルに起用したFicitonJunction YUUKA、劇場版アニメ「空の境界」の主題歌を担当したことで生まれたKalafina、さらには個人ユニットであるFictionJunctionなど、幅広く活動しておられます。

 

Dream Field

Dream Field

 

 

Destination

Destination

 

 

Seventh Heaven

Seventh Heaven

 

 

 

elemental

elemental

 

 梶浦さんの楽曲には「民族的」「梶浦語と呼ばれる造語コーラス」「美しいストリングス」などがありますが、今回は歌詞について注目してみます。

 

君がいた物語  ~Dream Field Mix

君がいた物語 ~Dream Field Mix

  • provided courtesy of iTunes

 この曲は2003年に発売されたsee-sawのアルバム「Dream Field」に収録されている曲です。ツボをグイグイ押して来るストライクな歌詞がgood。

傷付いて俯いた時に出会ったから
切なさが失くなれば離れて行くようで

このたった二行の中に物語を作る才能に脱帽です。

恋と呼ぶことに まだためらっている

ここに無限のストーリーと儚げな少女を浮かばせる情緒的な歌詞は梶浦さんしか書けませんね。

 

ピアノ

ピアノ

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 2007年に発売されたFJ YUUKAのアルバム「circus」に収録されている一曲。

知名度がなくマイナーな曲ですが、この曲も歌詞が良い。

小さな貝殻ひとつ
飾る海のピアノ
さびしいラムネのような
音符がほら
こぼれ出す

波音に誘われて
爪弾く青いピアノは
逝く春の思い出を
このまま戯れに
なつかしむ

海辺に置いてあるピアノを連想させる、涼しげな歌詞ですね。

 

 

vanity

vanity

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 これは2003年に発売された「Ficton」に収録されている一曲。

I’ll be there by your side
share your fears in the silent redemption
touch my lips, hold me tight
live in vanity for a while

(いつも貴方の側にいる

   静かな購いの中に貴方の恐れを分け合って 
   唇に触れて、抱きしめて
   もう少しだけこの儚さの中にいて)

you’ll be there by my side
you may never know my devotion
feel my breath in the quiet night
live in vanity for ever

(いつも私の側にいて
貴方をこんなにも愛しているの
静かな夜の中で私の吐息を感じて
いつまでもこの儚さの中にいて)

歌詞、メロディ、エミリーの儚げな声……100点満点です。

 

 

五月の魔法

五月の魔法

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 2015年に発売されたアルバム「far on the water」に収録されている一曲です。

個人的に最近のkalafinaの中でも一番だと思います。物語性のある渾身の歌詞が素晴らしい。

花の名前を
君に教えた
五月の魔法
恋をしていたね

笹舟を浮かべて
逃げ出した
懐かしい
夏の音楽
ほんとうはもう
少し先まで
隣にいる
筈だったね

西へ行く木馬を
呼び止めて
閉じた瞳にキスをひとつ

海を知らない
子供が描いた
奇麗な水がほんとうの海

この曲は本当に大好きです。あまり多くを描かぬが故に膨らむ物語がそこにあります。

この曲が収録されている「far on  the water」はKalafinaのアルバムの中でも一番とっつきやすいので、良いなと思った方はまずこれから聞いてみることをオススメします。

far on the water

far on the water

 

 

 如何でしょうか。この記事で梶浦さんのことを知っている方が一人でも増えれば幸いです。

日本人とインターネットと攻撃性

最近教団Xという小説を読んだ。

 

教団X (集英社文庫)

教団X (集英社文庫)

 

 ものすごく面白かったし、アマゾンのレビューで低評価をしている奴はどんな×××××××なのかとすら思った。

要約すると二人の教祖と三つの宗教の話なのだが、この小説の中に

日本人はインターネットで不満を吐き出すから、政府がいくら理不尽なことをしていても暴動になることはまずない

 というセリフがある。これは言いえて妙だなと思った。

日本人の秘めたる攻撃性

我々日本人の一般的なセルフイメージは「慎み深く臆病で、礼儀正しい」というものであろう。

だが、私は違うと思う。

「日本人は本来攻撃的な性分で、それを自分たちで律しているからこそ礼儀正しく見える」というのが正解なのではないかというのが私の個人的見解だ。

歴史をひも解いてみれば、この狭い島国で飽きることなく殺し合いをし続けてきたし、お侍様に切り捨て御免なんていう事実上の殺人を許可する法令を出し、何かあれば切腹打ち首というなかなか血生臭い民族というのがわかるはずだ。

第二次世界大戦においても「神風特攻」という捨て身の攻撃をしてみせたし、歴史の中で日本を真っ向から敗北させたのは歴史上アメリカしかないのだ。我々が思っているほど日本人は大人しくない。

しかし、日本人はこの島国の中で互いに律しあい、なんとか平和に生きてきた。

「和を以て貴しとなす」との言葉通り、お互いが平和に生きていく上では自分の気持ちをある程度セーブするというのが生きていくうえで必要だったのだろう。

しかし、技術の進歩に伴い我々にインターネットが普及した。

するとどうなったか。日本人の元来の性分である攻撃的な性格と、自分の気持ちを表したいという欲求が解放されてしまったのだ。

今の日本のインターネットを見れば解るとおり、特定の個人、政治、性別、社会、主義主張等々さまざまなものにたいしての悪口であふれかえっている。

彼らは何かに対しての攻撃が自分自身の人生への不満の裏返しであることに気が付いていない。

 これも教団Xに出てきたセリフである。

 

幸せになるには

ぼくは教団Xに出てくる松尾正太郎でもなければ沢渡でもないため、絶対的な「幸せになる方法」を提示することはできない。

しかし、この21年間という短い人生の中で学んだ教訓「誰かを攻撃する奴はみんな不幸になる」、これだけは自信をもって人に言える確かなことである。

誰かを攻撃している人間は、それを止めることで少しだけ幸せになれるはずだ。

僕は自己啓発系の本は読まないし、特定の宗教も信仰していない。

だから僕みたいな人間は結局、自分で経験して納得したことでしか実践できな生き物なのだ。

願わくばこの記事が、誰かの人生を少しでも良くできますように。

梶浦由記さんをイメージした作詞 misplace

夕暮れの色に 何かを重ねた
未来なんて 明るいものじゃないけれど
遠い歌声 まだ消えない
誰かの泣き声に 少しずつ目覚めていく

misplace 消えない過ちだけを残して
神様のいたずらね 私たちは出会ってしまった

重ねた小指の暖かさで 二人の未来を照らして欲しい
許されない過去に 追いつかれてしまう前に
間違えた道で あなたを好きになったから
正しい道を いつまでも選べないまま……

misplace あなたと二人でどこまでも
忘れた一人と 傷ついた一人で歩いて行く

流した涙が小川をつくり やがて過去を消していく
記憶の中 海の向こう 忘れた誰かが呼んでいる
汚れた箱に 消えない罪を閉じ込めて……

misplace いつか消えゆく日が来ても
いつかきっと 誰もいないあの場所で
二人寄り添い 笑い合える日が来るのなら

現代創作落語「ネカマ怖い」

えー、毎度ばかばかしいお笑いを一席。

私の友達にダイゴってのがおりまして、まあこいつの女癖がひどい。

風俗にいき、彼女とは必ずやってから別れ、挙げ句の果てに出会い系まで使う始末。

穴さえあればいいという始末で、知り合いの間では「選ばずのダイゴ」なんて呼ばれていました。

これを心配したのがシゲルという、私とダイゴの共通の友達でして。

「ダイゴはさあ、このままだと女絡みで死ぬよね」

「そうだね、でも、それで死ねるなら本望じゃないか」

「何言ってんだい文月さん。私もあいつの竿に突かれた口なんでさぁ」

なんて軽口を叩き合う中でして。

このシゲルという男、パソコンが大の得意で、

「俺ぁね、ネットで男釣ってアマゾンギフトカードをせしめるのが趣味なんでさぁ」

と公言してはばからない、言ってしまえばダイゴよりもたちの悪い男でして。

「俺ぁね、あいつのに少し痛い目見してやろうと思ってるんですよ」

なんていう。

私は気になって、少し聞いてみた。

「シゲルさん、どうやってあいつを懲らしめるんで?」

「いやねえ、あいつにLINEのネカマアカウントで近づくいて、駅で待ち合わせをさせる。そこに別のネットで釣った男を鉢合わせさせて、修羅場にさせるんでさぁ」

私は思いました。こいつとは縁を切ろうと。

でもまあ面白い計画なんで

「そうかい、じゃあうまく行ったら教えてよ」

「あいわかった」

なんて面白半分で言いましてね。

 

それからしばらくして

「文月さん、文月さん、大変なことになった」

「おう、どうしたよシゲル君。そんなに慌てて」

「まあ観てくだせぇ」

そう言ってダイゴのLINEのホーム画面を見せてきた。

何の変哲も無いキラキラした普通のホーム画面だ。

「これがどうしたんだい」

「よく観てくれよ。ほら」

目を凝らしてよく観ていると、ホーム画面は男二人で恋人繋ぎをしてた。

「お、おい。こりゃもしかしてあんた」

「そうなんだよ。ダイゴと釣った男を鉢合わせさせたら、そいつらその日の夜に繋がっちまったってわけなんでぇ」

「はあ、あいつ穴なら本当に何でもよかったんだねえ」

なんて二人で顔を見合わせまして。

 

しばらくして、ダイゴから結婚式の招待状が届いた。

何とびっくり、結婚相手も男の名前だった。

私はシゲルに言いました。

「これが本当の大穴だったんだねえ」

 

お後がよろしいようで。

 

 

作詞その伍 今日は悲しい音楽を

今日は悲しい音楽を

 

こんなに夜が寂しいから 

今日は悲しい音楽を

去りゆく今日に

生まれくる明日に 手向けましょう

 

いずれくる幸せに

いつかくる悲しみに

今日の悲しい音楽を

少しだけ祈りを込めて

 

透き通るピアノの音は

未来へ願いを紡ぐ糸

 

響き渡る弦楽は

悲しみを涙に変える歌

 

僕しかいないこの部屋に

僕だけが知る暗い過去に

 

別れを告げて

今日は瞳を閉じましょう